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UXデザイナー見習いの記録

実存主義と構造主義と「ひぐらしのなく頃に」

 私は影響を受けた二つの哲学がある。実存主義構造主義だ。しかし、この二つの思想は折り合わない。実存主義は人生を決めるのは個々の選択だと述べたのに対して、構造主義は人生を決めるのはその時の環境だと述べた。

 実存主義サルトル構造主義のレヴィストロースは論争をし、レヴィストロースが勝った。サルトルが主体性こそが大事であり、社会的な進歩が起きると説いたが、レヴィストロースはそれは西洋中心主義であり、他の民族においてもその場所の社会的システムがあり、それを尊重すべきだと批判しました。

 

 ひぐらしのなく頃には2000年代に流行した、ノベルゲームでプレイヤーは雛見沢村でおきる惨劇を、ほぼ同じ、しかし差異のある物語を何回も繰り返し見る。そこで、解答編では、遂にその惨劇から解放される。

 ここでいう構造は主人公の一人である少女が何度も同じ死に戻りをして、何度も殺されるという宿命である。何度も繰り替えされる惨劇に少女は諦めかけている。しかし、

一つの奇跡を見て、諦めず惨劇を回避することを決意。物語はハッピーエンドを迎える。これだけだと構造主義実存主義が挑み勝ったと思われるが、そうではない。

 実はこの惨劇はある人物が強い意思で起こしたものであった。これはまぎれもなく実存主義である。構造はもうひとつの主体的決定であった。